【経営革新】事業再構築補助金を活用した旅館の支援

株式会社河一屋

旅館業、旅行業、物品販売業

代表者河野 今朝成住所下高井郡野沢温泉村豊郷8923-1
従業員数16 名電話番号0269-85-4126
WEBサイト ホームページ支援分野経営改善 / 事業計画 / 補助金・助成金
現状・経緯当社は昭和45年に有限会社白隆舎として創業、平成25年に株式会社河一屋に社名変更し、旅館事業部(河一屋旅館)、旅行事業部(R117トラベル)、物品販売事業部(ひと呼吸:旅館売店とネットショップ)の3事業部を持っている。

【企業の現状及び支援の経緯】

河一屋旅館はバブル期は団体客やツアー客がメインで、時代の変化とともにインバウンドを含む個人客ターゲットに軌道修正しつつあったが、主要顧客は依然40~60代の団体・小グループ客であり、土日に稼働が偏ることが課題であった。夏季は首都圏からの来訪が4~5割、冬季は良質な雪を求めるスキー客がインバウンド4割、首都圏3割であったため、コロナの影響で打撃を受け、事業再構築補助金を活用した客室の改装と高付加価値化を検討しており、金融機関を通じて事業計画策定について当拠点に相談があった。ウィズコロナ・ポストコロナの経済社会の変化に対応する思い切った事業再構築になるよう事業計画策定の支援を行った。

【実施した支援内容】

金融機関の担当者同席のもと、リモートで計画内容の軌道修正、計画書のブラッシュアップを重ねた。公募要領をかみ砕いて説明し、事業計画に書くべき内容と審査項目を念頭に、新分野展開に該当する取り組みとなるように表現を工夫するよう伝えた。当社は地方の旅館業には珍しく毎年新卒採用を行い、若手スタッフを多数抱え、健康経営優良法人認定や長野県SDGs推進企業認定を取得するなど人材育成や環境整備にも積極的に取り組んでおり、実施体制が充実していることが大きな強みであることを指摘し、ヒト・モノ・カネ・ノウハウの切り口でSWOT分析を行い、客室改装だけでなく、情報発信や集客の仕組みまでストーリーの組み立てを支援した。

強みである若手人財

【支援の結果及び今後の展開など】

事業再構築補助金の第1回公募で採択され、事前着手によって客室の改装を行い、新たにガラス張りの露天風呂を備えたワーケーション対応の客室を整備した。SNS映えを意識したデザイン性の高い設えとし、20~30代も含めた個人客をターゲットに事業を開始した。オープン当初から地元紙にも大きく取り上げられ、強みである若手の情報発信力も活用しながら平日稼働率や客室単価向上につなげている。

改装した露天風呂付客室の一例