【企業の現状及び支援の経緯】
新商品として、羊羹の「月こよみ」を販売したいとの事で、パッケージデザインについてのご相談を受けた。「月こよみ」は国産の小豆と長野県産の寒天を使っており、切った断面ごとに満月から三日月までの月の満ち欠けが現れる。「月の都千曲」としての地域ブランドにもしていきたい。とりあえずプラスチック製の容器に手書きのラベルを貼って販売し始めているが、より商品の魅力が伝わるパッケージをつくり、新商品として完成させたいと考えている。現状のパッケージでは商品特徴が表現されていないので、千曲市や「月の都千曲」の説明文章を入れるだけではなく、商品イメージが伝わるデザインが必要である。またパッケージの強度やコストなども考慮し、パッケージ開発を進めたい。
【実施した支援内容】
まずは商品コンセプトの整理やターゲット、販売場所などの確認から始めた。千曲市のお土産として、ある程度の高級感も欲しい。千曲商工会議所からのご提案もあり、地域ブランド「月の都千曲」のロゴをパッケージに入れ、ブランディングに繋げることにした。今回の羊羹は切った断面ごとに月の欠け具合が違うという個性的な商品であるが、パッケージではなかなか説明しにくい。そこで文章で紹介する他に、イメージが伝わるようなデザインを提案した。また、羊羹は大きさの割に重量があり、箱の強度や形、素材などもサンプルを見ながら検討をすすめた。さらに、販売促進のためのチラシやPOPには、商品特徴がしっかり伝わるように、写真入りのデザインにするようにアドバイスをした。
【支援の結果及び今後の展開など】
パッケージ会社のご協力もあり、高級感のあるパッケージが完成した。ある程度の強度がある素材と形状を選び、箱の両サイドには金箔で満月と三日月をデザインした。商品特徴を表すとともに高級感も感じさせるパッケージになったと思う。さらに掛け紙も制作し、千曲市や商品の詳しい情報も入れた。今後はさらにチラシやPOPなどを活用し、販売促進に力を入れれば、千曲市のお土産として販路拡大の可能性もあると思われる。