【企業の現状及び支援の経緯】
事業承継を見据え、職務給を中心とした新人事制度・目標管理制度の導入をしたいと、よろず支援拠点に支援依頼があった。評価シートは15年前のものを使っているが、機能しているかどうか検討すべきところが多い。幹部いわく、具体的な行動の書き方も検討したいが、そもそも評価要素が現社員にそぐわないように感じる。一見熱意がなさそうに見えても頑張ってやってくれている人がいる。その人を評価できるようにしたい。制度の導入にあたり、ISOや行動分析学の考え方を共有しつつ進めることとなった。
【実施した支援内容】
よろず支援拠点コーディネーターが制度全体を拝見したところ、すでに等級表や賃金テーブル等は完成していたため、評価・運用を中心に支援することとなった。まず、現行の機能分析を行い、機能していない・評価しずらい箇所を確認したのち、方向性を検討し確定した。つぎに、業績部分の評価要素を全面的に入れ替えることとなり、内容の検討を行った。また、幹部会議の中で、各自作成したシートを共有、等級どうしの整合性・表現方法等の修正を行った。最後に、評価シートが出来上がったところで、試みの評価や運用シート作成と運用のアドバイス、目標管理制度の導入を行った。
【支援の結果及び今後の展開など】
評価する幹部として考える視点と、評価される部下の立場になって考える視点を合わせ持つ幹部・社長(現会長)・専務(現社長)に、初めから終わりまで率直なご意見をいただけたことで、現行の良さを活かしつつ看過されていた問題を複数解決することができた。事業承継に併せて、導入後は、評価のばらつきが減ったことと、幹部が部下に評価を伝えやすくなったことで、部下の成長を促しお客様の高い支持を受けるという嬉しい成果があった。目標管理はスタートさせたばかりなので、今後もご支援させていただく予定である。