【企業の現状及び支援の経緯】
外出自粛や緊急事態宣言等により蓼科地域全体の観光客数が大きく減少し、集客や売上に大打撃を受けてしまいました。コロナ禍での先行きが不透明な状況が続くなか、一部、事業の再編・見直しを行っていたところ、金融機関経由で長野県よろず支援拠点の支援を求められました。来園者の状況は新型コロナの感染レベルに左右されてしまうため、雇用維持や事業継続のためには売上回復や経営改善が急務であった中、変化する生活様式や消費者意識を考慮して社内で課題を洗い出し、優先順位を検討しました。短期的な課題として、主力のひとつであるスクール事業の在り方を柔軟に変更することで潜在的なニーズにも対応できるようにすることを課題とすることにしました。
【実施した支援内容】
スクールは建物ではなく大型テントを使用しての開催であったため、悪天候時等は雨風が入ってきたり、音が聞こえづらくなっていたりと弊害が大きい状態でした。また、コロナ禍では安心してスクール生を受け入れることが出来ない環境であり、全国各地から訪れるスクール生も多いものの、スクール生の高齢化が問題となっており、このままでは遠方からのスクール生が減少してしまう懸念もありました。ソーシャルディスタンスが保たれ、かつ時代の変化としてオンラインが一般的になってきていることを受け、対面のみだったスクールをオンラインでも受講できるような体制整備を提案し、事業再構築補助金の事業計画作成をサポートしました。オンライン化することで、これまで蓼科本校でも受講を希望しながらも立地や時間等の理由で断念せざるを得なかったスクール生などの取り込みが期待できます。
【支援の結果及び今後の展開等】
事業再構築補助金第1回公募にて採択され、新たなスタジオを建設することができました。竣工式は盛大な賑わいとなり、スクール生からの期待の大きさが感じ取れ、1動画2,000円/人で各マスター教室にYouTubeを使って配信を開始しました。月1回から週1回の開講とする教室を出始め、人気の講座となりつつあります。集客が増えたことで寄せ植えの材料の購入金額も増加し、今後は蓼科本校で毎月開催される英国とのリアルスクールをライブ配信していく予定です。